相続放棄とは?手続きの流れや必要書類、3か月の期限を解説
2026.06.01 相続税
相続が発生すると、亡くなった方の預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も相続の対象となります。
借金が多い場合などには、「相続放棄」を選択することで、財産や債務を引き継がないことができます。ただし、相続放棄には原則として3か月以内という期限があり、家庭裁判所での手続きが必要です。
今回は、相続放棄の手続きの流れや必要書類、注意点について解説します。
相続における3つの選択肢
相続が発生した場合、相続人には次の3つの選択肢があります。
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単純承認:預貯金や不動産などのプラスの財産も、借金などのマイナスの財産もすべて引き継ぐ方法
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限定承認:相続によって得た財産の範囲内で、被相続人の債務などを負担する方法
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相続放棄:プラスの財産もマイナスの財産も一切引き継がない方法
相続放棄は、借金が多い場合に選択されることが一般的ですが、借金がなくても、相続に関わりたくないなどの理由で選択することができます。
ただし、相続放棄をすると、預貯金や不動産などのプラスの財産も相続できなくなるため、慎重に判断することが大切です。
相続放棄の手続きと流れ
STEP1 家庭裁判所へ相続放棄を申述する
相続放棄は、原則として自分のために相続が開始したことを知ったときから3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述する必要があります。
相続放棄申述書を作成し、被相続人の住民票除票または戸籍附票、申述人の戸籍謄本などの必要書類を添えて提出します。
必要書類は、被相続人と申述人との関係によって異なります。
なお、財産や借金の調査に時間がかかり、3か月以内に判断できない場合には、家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てることもできます。
STEP2 家庭裁判所から照会書が届く
相続放棄の申述後、家庭裁判所から「照会書」が届く場合があります。
これは、相続放棄が本人の意思によるものか、他人から強要されていないか、相続放棄の意味を理解しているかなどを確認するためのものです。
照会書が届いた場合には、内容をよく確認し、指定された方法で回答書を作成して、期限内に返送します。
STEP3 相続放棄申述受理通知書が届く
家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されると、「相続放棄申述受理通知書」が届きます。これにより、家庭裁判所での相続放棄の手続きは完了します。
また、他の相続人が相続手続きを進める際などには、「相続放棄申述受理証明書」が必要になる場合があります。
受理通知書と受理証明書は異なる書類であり、受理証明書が必要な場合には、家庭裁判所へ交付申請を行います。
相続放棄のデメリットと注意点
相続放棄は、借金などの債務を引き継がずに済む一方で、注意すべき点もあります。
まず、相続放棄は家庭裁判所で受理された後、原則として撤回できません。そのため、相続放棄をした後に多額の預貯金や不動産が見つかっても、その財産を相続することはできません。
また、相続放棄によって他の親族が新たに相続人となる場合もあるため、家族への影響についても確認しておくことが大切です。
さらに、相続財産を処分するなど、一定の行為をした場合には単純承認したものとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります。
まとめ|相続放棄は3か月以内の手続きが重要
相続放棄は、亡くなった方の借金などを引き継がないための方法ですが、原則として相続開始を知ったときから3か月以内に家庭裁判所で手続きを行う必要があります。
また、一度相続放棄をすると原則として撤回できないため、プラスの財産とマイナスの財産の両方を確認したうえで判断することが重要です。
相続が発生した際には、早めに財産の状況を把握し、ご自身やご家族にとって適切な方法を検討しましょう。